バレエ教室の集客方法の全体像|生徒募集につながる動画・写真の活かし方

スタジオでバーレッスンに励む子どもたち

体験レッスンの問い合わせが以前より減った、チラシを配っても反応が少ないといった悩みは、多くのバレエ教室に共通しています。その背景には、バレエを習う人そのものが減っていることに加え、保護者が教室を探す手段がチラシや口コミからスマートフォンでの検索やSNSへと広がり、教室側に求められる情報発信が変わってきたことがあります。

この記事では、看板やチラシ、ホームページ、SNS、Googleマップといったバレエ教室の集客方法を「教室を知ってもらう」段階から「入会してもらう」段階まで順に整理し、施策の全体像を解説します。後半では、保護者が教室を選ぶ際の大きな判断材料になる動画と写真の活用方法について、バレエやダンスの舞台を数多く撮影してきた株式会社um.の視点から解説します。

バレエ教室の集客が難しくなっている背景

はじめに、バレエ教室を取り巻く状況を数字で確認します。生徒が集まりにくくなっている原因は、個々の教室の努力不足だけではないことが分かります。

バレエ教室の数に比べて生徒数が大きく減っている

昭和音楽大学バレエ研究所は、全国のバレエ教室を対象にした調査を5年ごとに行っています。最新となる2021年の調査では、全国のバレエ教室は約4,260件、バレエを習っている人は約25.6万人と推計されています。

2011年の調査では、バレエを習っている人は約40.0万人でした。10年で4割近く減ったことになります。一方、教室の数は2011年の約4,530件から大きくは変わっていません。

習う人が減る一方で教室の数はそれほど減っていないことから、1つの教室あたりの生徒は少なくなり、生徒を集めることが以前より難しくなっていると言えるのではないでしょうか。

バレエ習う人と教室数の推移グラフ

バレエ教室は「家から通える範囲」で選ばれる

中小企業基盤整備機構が運営する「J-Net21」では、バレエ教室に通いたい人は、家の近くや学校・職場に向かう途中にある教室を探す傾向が強いと紹介されています。つまり、バレエ教室の集客で競い合う相手は、全国の教室ではなく近隣の教室です。

近くに複数の教室がある場合、保護者はそれぞれを見比べたうえで体験レッスンを申し込みます。そのため、見比べられたときに選ばれるだけの情報を、あらかじめ用意しておく必要があります。

また、大人になってからバレエを始める人も増えています。婦人公論.jpは、昭和音楽大学バレエ研究所の調査をもとに、習う人全体が減るなかで50代以上の生徒は増え続けていると伝えています。子ども向けと大人向けでは知りたい情報が異なるため、誰に向けて発信するのかを決めておくと、集客の方法を選びやすくなります。

バレエ教室の集客方法の全体像は「知る・比べる・体験・入会」の4ステップで考える

バレエ教室の集客方法は数多くありますが、思いついたものから試すよりも、入会までの流れに当てはめて考えることが効果的です。どの段階で保護者が離れているのかが分かれば、次に取り組むべきことが明確になります。

バレエ教室集客の4ステップ

バレエ教室を選ぶのは保護者|チラシ・ホームページ・SNSで伝えたい情報

子どものバレエ教室を最終的に選ぶのは、子ども本人ではなく保護者です。レッスンがどれほど楽しそうに見えても、保護者が安心して通わせられると判断できなければ、体験レッスンの申し込みにはつながりません。チラシ、ホームページ、SNSのいずれにおいても、保護者が必要とする情報を届けることが前提になります。

保護者がまず確認するのは通いやすさです。教室の場所や最寄り駅、クラスの曜日と時間、駐車場や自転車置き場の有無は、送り迎えをする保護者にとって欠かせない情報です。J-Net21でも、車や自転車で通う生徒が多い場合は、駐車場や自転車置き場が必要になると紹介されています。

次に重視されるのが費用です。月謝だけでなく、入会金やレッスン着、発表会にかかる費用の目安まで示されていれば、保護者は続けられるかどうかを判断しやすくなります。加えて、先生の経歴や人柄、楽しく続けることを大切にするのか本格的な上達を目指すのかといった教室の方針、発表会での保護者の手伝いの有無も、教室を選ぶ際の判断材料になります。

これらの情報を一つの媒体にすべて載せる必要はありません。チラシには教室の場所とクラスの時間、ホームページのQRコードを載せ、詳しい情報はホームページにまとめます。SNSでは、文章では伝わりにくい教室の雰囲気を写真や動画で見せます。このように媒体ごとに役割を分けることで、保護者は迷わず体験レッスンの申し込みまで進めます。

保護者がバレエ教室選びで知りたい情報

バレエ教室を知ってもらう段階は看板・チラシ、SNS、Googleマップが入り口

J-Net21では、バレエ教室の宣伝方法として、教室前の看板、駅や電車・バスの広告、タウン誌への掲載、チラシの配布、ホームページの開設が紹介されています。地域に根ざした教室にとって、看板やチラシは現在も有効な集客方法です。

これに加えて、InstagramやYouTubeなどのSNSも重要な入り口になっています。保護者世代の多くは日常的にSNSを利用しているため、レッスンの様子を継続して投稿しておけば、教室の前を通ったことがない人にも教室を知ってもらえます。SNSの活用方法は、後半の「動画と写真が果たす役割」で詳しく解説します。

あわせて取り組みたいのが、Googleマップに教室の情報を掲載する「Googleビジネスプロフィール」です。スマートフォンで「バレエ教室 〇〇駅」と検索すると、地図と一緒に近くの教室が表示されます。

Googleの公式ヘルプによると、表示される順番は「関連性」「距離」「知名度」の3つの要素で決まり、口コミの数が多く評価が高い教室ほど上位に表示されやすくなります。住所や営業時間、クラスの情報を正確に登録し、教室の写真を掲載しておくことが、地域で見つけてもらうための第一歩です。

口コミが届いたら、一つひとつに返信することも大切です。Googleの公式ヘルプでも、口コミに返信することで、利用者の声を大切にしている姿勢を伝えられると案内されています。返信の内容は、これから教室を探す保護者も目にしています。

Googleマップ表示順を決める3要素

比べる段階はバレエ教室のホームページが決め手になる

看板やSNS、Googleマップで教室を知った保護者の多くは、次にホームページで詳しい情報を確認します。対象年齢やクラスの時間、月謝、先生の経歴、発表会の有無といった情報がそろっているかどうかが、体験レッスンの申し込みを左右します。

先生の経歴は、所属していたバレエ団や受賞歴だけでなく、どのような考えで指導しているのかまで書いておくと、人柄が伝わります。また、スマートフォンで見たときに文字が小さすぎないか、申し込みボタンがすぐに見つかるかも確認しておきましょう。

名古屋市新事業支援センター(公益財団法人名古屋産業振興公社)が紹介している事例では、名古屋市のバレエ教室が、先生の考え方や過去の発表会の様子を掲載したホームページを約1か月で作成し、その後ホームページからの問い合わせが増えたと報告されています。この事例から、質の高い指導をしている教室ほど、その価値を目に見える形で伝える意味は大きいと言えます。

スマホでバレエ動画を見る母子

バレエ教室の体験レッスンは申し込みやすさと体験後の連絡が大切

ホームページを見て興味を持っても、申し込みの手間が多いと途中で離れてしまう人もいます。申し込みフォームやLINEの窓口は目立つ場所に置き、当日の持ち物や服装、レッスンの流れを事前に伝えておくと、初めての方も安心して参加できます。

体験レッスンの後に入会を迷っている方には、当日の様子に触れた連絡を送ると、検討を後押しするきっかけになります。その場で入会を勧めるよりも、子どもがまた行きたいと感じているかを保護者と一緒に確かめる姿勢のほうが、結果として長く通ってくれる生徒につながります。

バレエ教室の口コミ・紹介は正しい方法で集める

J-Net21によると、子どもに習わせたい保護者にとって、口コミは教室を探す際の大きな手がかりになります。在籍している生徒や保護者からの紹介は、以前から変わらず効果の高い集客方法です。

ただし、口コミの集め方には注意が必要です。2023年10月1日から、広告であることを隠して行う宣伝(ステルスマーケティング)は、景品表示法で禁止されました。

2024年6月には、Googleマップに星4つか5つの口コミを投稿することを条件に料金を割り引いていたクリニックが、消費者庁から行政処分(措置命令)を受けています。月謝の割引などと引き換えに高い評価を依頼することは避け、満足している方に率直な感想をお願いする形にとどめておくと安心です。

バレエ教室の集客で動画と写真が果たす役割

4つのステップのどの段階でも、保護者の判断を後押しするのが動画と写真です。ここでは、バレエ教室の集客で映像が力を発揮する理由を3つの視点から解説します。

バレエ教室の雰囲気は文章より動画のほうが伝わる

保護者が体験レッスンの前に知りたいのは、先生の人柄や教室の雰囲気、子どもが楽しく通えそうかどうかといった、文章だけでは伝わりにくい部分です。「アットホームな教室です」と書くよりも、先生が子どもに声をかけながらレッスンを進める様子を30秒見てもらうほうが、多くのことが伝わります。

動画で教室の様子を事前に知ってもらえれば、問い合わせる前の不安が小さくなります。体験に来た方が「動画で見たとおりの教室だった」と感じられれば、入会の判断もしやすくなるはずです。

子供に優しく指導するバレエ講師

バレエ教室の写真はGoogleマップとホームページの第一印象を決める

Googleの公式ヘルプでも、写真や動画を使ってサービスを紹介したり、ビジネスの魅力を伝えたりできると案内されています。Googleマップで近くの教室を見比べるとき、保護者が最初に目にするのは教室の写真です。スタジオの明るさや広さ、レッスン中の生徒の表情が伝わる写真があるかどうかで、ホームページまで見てもらえるかが変わります。

写真は、スタジオ全体、更衣室や待合スペース、クラスごとのレッスン風景、発表会の舞台写真などを用意し、季節の行事や発表会のたびに入れ替えると、教室が活発に運営されていることが伝わります。待合スペースや更衣室の写真は、送り迎えをする保護者にとっての安心材料にもなります。

InstagramとYouTubeはバレエ教室の集客で保護者世代に届きやすい

総務省情報通信政策研究所が2026年6月に公表した調査によると、Instagramの利用率は30代で76.6%、40代で67.1%でした。YouTubeは30代で94.0%、40代で91.6%と、この世代のほとんどが利用しています。

子どもにバレエを習わせたいと考える保護者の多くはこの世代にあたることから、InstagramやYouTubeに動画を投稿しておくことは、教室を知ってもらう入り口を増やすことにつながります。

30代・40代の世代別SNS利用率

バレエ教室の集客に活かせる動画の種類と使い方

動画は、目的によって作るべき内容が変わります。ここでは、バレエ教室の集客に活用しやすい4種類の動画を紹介します。

集客に効果的な4つのバレエ動画

バレエ教室の紹介動画・体験レッスン動画で入会前の不安を減らす

教室紹介の動画は、ホームページのトップページやGoogleビジネスプロフィールに掲載すると効果的です。スタジオの外観から始めて、レッスンの様子、先生からのメッセージへとつなげると、初めての方にも教室の全体像が伝わります。体験レッスンの流れを見せる動画があれば、当日に何をするのか分からないという不安も解消できます。

レッスン風景のショート動画でSNSからバレエ教室を知ってもらう

Instagramのリールのような短い縦型の動画は、フォローしていない人にも表示されやすく、まだ教室を知らない保護者に届く可能性があります。小さな子どもがバーにつかまってプリエを練習する姿や、上級クラスの大きなジャンプなど、数十秒で教室の魅力が伝わる場面を選ぶことがポイントです。

ショート動画は、凝った編集よりも継続して投稿することが大切です。レッスンのたびに少しずつ撮りためておけば、投稿する内容に困ることはありません。投稿の文章やプロフィールに最寄り駅や地域名を入れておくと、近くに住む人に見つけてもらいやすくなります。

レッスン風景をスマホで撮影する講師

バレエ発表会の映像は教室の実力を伝える集客素材になる

発表会の映像は、記念として生徒や保護者に届けるものと考えられがちですが、教室の指導力を最も分かりやすく伝えられる素材でもあります。

衣装を着て舞台に立つ生徒の姿は、自分の子どももこのように踊れるようになるかもしれないという期待を保護者に抱かせます。見どころをまとめた短い映像をホームページやSNSで紹介すれば、記録として撮影した映像を集客にも活かせます。

ただし、発表会の映像には生徒の顔や、踊りに使用した曲が含まれます。SNSなどで公開する前に、保護者の同意や音楽の取り扱いを確認しておくと安心です。

講師紹介・インタビュー動画でバレエ教室の指導方針を伝える

先生がバレエとの出会いや、指導で大切にしていることを語る動画は、教室の個性を伝えるうえで効果的です。経歴を文字で並べるだけでは伝わらない人柄や熱意が伝わるため、指導方針に共感した方が集まりやすくなり、入会後に思っていた教室と違ったというすれ違いも起こりにくくなります。

4種類の動画は、一度にすべてそろえる必要はありません。まず教室紹介の動画を1本制作し、撮影した映像を短く切り出してSNSに活用していけば、無理なく動画を集客に活かせます。

バレエ教室の集客用に動画・写真を撮るときの注意点

動画や写真は、撮り方や扱い方を誤ると逆効果になることもあります。撮影の前に押さえておきたいポイントを2つ解説します。

バレエ教室の動画・写真は生徒と保護者に掲載の同意をもらう

レッスン風景や発表会の映像には、生徒の顔が映ります。特に子どもの映像をホームページやSNSに掲載する場合は、事前に保護者の同意を得ておくことが欠かせません。入会時の書類に掲載についての確認欄を設けておき、掲載を希望しない生徒は映らない位置から撮影するなどの配慮をしておくと、後のトラブルを防げます。

バレエの美しさを知る人が撮ると仕上がりが変わる

バレエの映像は、撮影する人が踊りを理解しているかどうかで仕上がりが大きく変わります。たとえば、つま先が画面から切れていたり、カメラの高さや角度によって脚が短く見えたりすると、生徒が積み重ねてきた練習の成果が伝わりません。舞台では、白いチュチュに強い照明が当たり、衣装が真っ白につぶれて見えてしまうことも少なくありません。

踊る側の目線を持つカメラマンであれば、音楽と振付の流れから見せ場を予測し、最も美しく見える瞬間と角度で撮影できます。集客用の動画は教室の顔になるものだからこそ、撮影を誰に任せるかによって仕上がりが大きく変わります。

バレエ動画撮影時の4つの注意点

バレエ教室の動画制作は株式会社um.へお問い合わせください

株式会社um.は、横浜を拠点に映像制作を行うクリエイティブカンパニーです。バレエ発表会やダンスイベントを数多く撮影してきた経験を活かし、バレエ教室の集客に役立つ動画制作をお手伝いしています。

バレエ・ダンスのプロとして踊ってきたカメラマンが撮影します

um.では、バレエやダンスのプロとして舞台に立ってきたカメラマンが撮影を担当します。踊りを理解しているからこそ、つま先の美しさや跳躍の頂点、群舞の隊形など、教室の魅力が最も伝わる瞬間を逃しません。教室紹介の動画やSNS用のショート動画、発表会の撮影まで、目的に合わせてご提案します。

動画とあわせてバレエ教室のホームページ制作・改善もご相談いただけます

動画を制作しても、それを見てもらう場所が整っていなければ集客にはつながりません。um.では、動画を掲載するホームページの制作や改善もあわせてご相談いただけます。何から始めればよいか分からないという段階でのご相談も歓迎しています。バレエ教室の集客や動画制作は、ぜひ株式会社um.へお問い合わせください。

出典

昭和音楽大学バレエ研究所「研究報告(バレエ教育に関する全国調査2021)」

昭和音楽大学バレエ研究所「日本のバレエ教育環境の実態分析『バレエ教育に関する全国調査2021』基本報告」(2022年3月)

一般社団法人日本バレエ団連盟「Ballet The Next Stage 次のステージへ」(2023年3月)

https://japan-ballet.com/pdf/btns_202303.pdf

海野敏・小山久美「日本のバレエ教育の実態および課題-第2回『バレエ教育に関する全国調査』に基づく考察-」『舞踊學』第40号(舞踊学会)

https://www.danceresearch.jp/buyougaku/2017/2017_40_14_25.pdf

婦人公論.jp(中央公論新社)「中高年女性のバレエ人口が急増中!」

J-Net21(独立行政法人中小企業基盤整備機構)「バレエ教室」

名古屋市新事業支援センター(公益財団法人名古屋産業振興公社)支援事例「バレエの魅力を再び!」

https://nipc.or.jp/new-biz/column/pdf/furusawa_202405.pdf

Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法」

総務省「令和7年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の公表(2026年6月26日)

総務省情報通信政策研究所「令和7年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書(概要)」

https://www.soumu.go.jp/main_content/001079136.pdf

消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」

消費者庁「医療法人社団祐真会に対する景品表示法に基づく措置命令について」(2024年6月7日)